【希少品種】ウシュウシュのコーヒーが段違いな味だった件

今注目のコーヒーを紹介します。SOT COFFEE ROASTERさんから提供いただいたウシュウシュという品種のコーヒーです。

それでは世界40カ国以上・3000杯以上のコーヒーを飲み、自家焙煎するコーヒーマニアのコーヒーブログevery coffeeが「ウシュウシュ」をご紹介します。

コーヒーの品種とは

コーヒーの品種にはおおまかに3種類あって、「アラビカ」「ロブスタ「リベリカ」。一般的においいしいコーヒーはアラビカ種になります。

現在、アラビカ種のコーヒーって世界中で生産されていますが、もともとはエチオピアにしか存在してなかったそうです。
この原種が大航海時代に様々な国に苗が持ち込まれて、突然変異したり、品種改良されたりして、アラビカ種に属する品種が200種以上になりました。
 ティピカ種、ブルボン種 、カトゥーラ種とか、その一つが今回ご紹介するウシュウシュ種なんですが、

これがメチャメチャうまい！ということで、ゲイシャに 負けず劣らず、

新種ｷﾀ――(ﾟ∀ﾟ)――!!

みたいな感覚はあります。「は？ゲイシャって何すか？」って思われたかもしれませんので、先にゲイシャから説明させてもらいます。

ゲイシャとは

ゲイシャとは、同じくコーヒーの品種で、コーヒーの世界に一大ムーブメントを起こしたコーヒーなんです。

商業的に採算があわないので姿を消しつつあった品種なんですが、
パナマのコーヒー農園の農園主が広大な敷地の中にすばらしい香味のコーヒーの木があると、偶然、発見しました。

しかし、このゲイシャ種は、病気に弱く栽培がムズイ、収穫量も少ないうえに、樹木が4ｍ以上になり、収穫も大変、やっかいな品種ですが、味は格別だったため、試行錯誤のすえ、なんとか栽培に成功し、2004年パナマの品評会に出品し、賞をとりました。
これが大きな話題となり、このラ・エスメラルダ農園のゲイシャは、今ではオークションにかけられ、入手自体も難しくなっています。
コーヒー抽出世界大会でもパナマのゲイシャを使ったブリュワーが優勝するなどして、「世界一おいしいコーヒー」とまで言われるようになりました。
今はパナマだけでなく、コロンビア、グアテマラ、台湾なんかでもゲイシャ種が栽培されています。

もともとはエチオピアの「ゲシャ」という地域のコーヒーなので、「ゲシャ」がなまってゲイシャという名前なったという日本の芸者とはなんの関係もないという。

で、話を「ウシュウシュ」もどして、

注目のウシュウシュとは

エチオピアのカッファ州の Wush Wush 地域で生まれたコーヒーの品種であり、エチオピアの農業省によっても品種として認定されています。
さっき言ったゲシャとウシュウシュは50kほどしか離れていないので、ゲイシャと似た特徴があって、ジャスミンのようなフローラルさや、レモングラスやライムといった柑橘系の特徴など、共通の特徴があります。
もともとこの地域に原生していたコーヒーノキなので、いとこか親戚みたいな関係でしょう。

ただ問題は、ゲイシャよりも生産量が少ないということで希少性が高いコーヒーとなっています。

さらにもう一個、このコーヒー豆には、珍しい要素がのっかってまして、それが精製方法です。

まさかのコニャック風味

精製方法とは、コーヒーの実を収穫して、種を取り出して、生豆という状態にするまでの工程を精製方法とかプロセスといいます。

天日干し、水洗式、だったり、あるんですけど、「発酵させる」というプロセスを用いるのが、近年、増えてきています。
発酵させたコーヒーは、ワインだったり、ブランデーだったり、お酒っぽいッフレーバーが加わって「これがコーヒーの味かよ」っていう新感覚の未知の味わいになります。

で、このコロンビアのウシュウシュは、コロンビアの研究センターで6年以上かけて開発した独自の発酵プロセス「ダイナミックファーメンテーション」という方法で、地場の自然界に存在する酵母や微生物を使用して、36時間から72時間、発酵させ、その後、乾燥は日陰で行い、全ての工程を２ヶ月もかけて行われます。

長時間発酵を行った Wush Wush 、はゲイシャよりもはるかに優れたフルーティーな風味があるそうで、フレーバー特性に「コニャック」と書いてありますね。

ウシュウシュの味は？

それでは「コロンビア　ウシュウシュ」実際に淹れて飲んでいきましょう。

中細挽き、蒸らし、２投、１分半

「ウシュウシュ」浅煎りなので、浅煎りのコーヒーにおすすめの淹れ方をご紹介します。
それがSOTcoffee roasterさんのドリップレシピ。
中細挽き14g、蒸らし、注湯200ml２投に分けて注ぎ１分半で終わる。

ウシュウシュの味は

一個人の感想だけでなく、うまいのが間違いないのは、海外のコーヒー専門家が2021 のトップ 3と評価したから

2021 のトップ 3のコーヒー

SOT COFFEE ROASTERさんが焙煎した「コロンビアウシュウシュ」が【CoffeeReview.com】にて2021 のトップ 3 の評価を得ました。

【CoffeeReview.com】は、著名なアメリカのコーヒー専門家が世界のコーヒー豆を評価するサイトなんですけど、2021 のトップ 3 のスコアがついたと。フレーバー特性なんかも明記されてるんですけど、おもしろいのは、テリヤキって表現してるところ、たしかに後味に、焼きの風味と甘みが合わさったテリヤキっぽさもあるぞと。
https://www.coffeereview.com/review/sot-coffee-roaster-colombia-wush-wush-dynamic-natural/

世界に認められた、豆であり、焙煎であり、味だといえるでしょう。

ウシュウシュまとめ

非常に珍しい品種でゲイシャのいとこみたいな豆で、発酵プロセスにより、まるでコニャックなフレバ―になり、世界３位のスコアを獲得した。

コーヒーの概念を覆すような「コーヒー豆」ブラインドで飲んだら、コーヒーってわからないかも、フルーツティーとかって答えちゃうかも。

SOT COFFEE ROASTERさんでは、台湾産のゲイシャも扱っているので、一緒に飲み比べてみるのも、おもしろいでしょう。

再三言ってきたように、希少品種なので、数に限りがありますので、お早めに。

SÖT FÄRSK BOX

今日のコーヒーは「SÖT SPRING BOX」をご紹介します。大阪のSÖT COFFEEさんの期間限定のセット商品なんですが、スペシャルティコーヒーなのにお得すぎる内容で心配です。

新鮮で甘いという意味の「SÖT FÄRSK」と名付けられた今回のBOXセットを飲んでみましょう。ボトル容器は限定仕様となっています。

COLOMBIA WUSH WUSH DYNAMIC NATURAL

ゲイシャと似た特徴を持っているといわれている希少品種ウシュウシュ。ダイナミックファーメンテーションという新しい精製プロセスによって引き出された芳醇な甘みが広がります。

風味：コニャック、パイナップル、プラム
生産国：コロンビア
地域：サンアグスティン
農園：ラナチュラ
品種：ウシュウシュ
標高：2,150m
精選方法：ダイナミック ファーメンテーション ナチュラル
焙煎度：ライト

希少品種の「ウシュウシュ」初めて聞いた品種名です。香りは甘酸っぱいいい香りです。

中細挽きで挽いていきます。

SOT COFFEEさんの淹れ方にもだいぶ慣れてきました。

いい香りです。

できました。

きれいな色です。飲んでみましょう。

フルーツ系の香りはプラム、味として感じられる甘さはアップル系の甘さ、そしてブランデーのフレーバーの後味に酔うような感覚すらあります。

ちょっとこれは規格外すぎる。ブラインドで飲んで「コーヒー」って答える人はいないんじゃないかと思います。

COLOMBIA CAUCA EL PARAISO ANAEROBIC ROSE TEA

ライチロットに引き続き、ローズティーロットが入荷！軽やかなメロンやピーチを思わせるどこまでも続く甘い余韻をお楽しみください。

風味：ローズティー、メロン、ピーチ
生産国：コロンビア
地域：カウカ
農園：エル・パライソ
品種：カスティージョ
標高：1,700m
精選方法：ダブルアナエロビックファーメンテーション
焙煎度：ライト

香りはピーチだし、ローズ！たしかにフローラルです。そしてメロンのようなみずみずしさ。

なるほど、これは「FÄRSK」新鮮って言いたくなる。まるで果汁のような新鮮さはなんだ！

SÖT FÄRSK BOXはお早めに

ゲイシャの次のコーヒーのブームは「プロセス」になってくるでしょう。

プロセスという処理方法によって、「コーヒーってみんな同じ味だよね」がガーンと破壊され、まだまだコーヒーの味は進化する可能性があるというのを実感しました。

「私コーヒー飲めない」っていう人にも飲んでもらえる、苦くないフルーツティーみたいな味です。