今月の焙煎コーヒーは「カメルーン」です。コーヒーを飲み出して、まる5年20ヶ国以上のコーヒーを飲んできましたが、カメルーンのコーヒーは初になります。これが結構好きなタイプのコーヒーでした。カメルーンのコーヒーとは、どんなものか見ていきましょう。
カメルーンcameroon
アフリカの西側に位置するカメルーン共和国は、北は砂漠、中央は山脈、南に熱帯雨林。アフリカ大陸のいろんな特徴を1つの国に凝縮したミニアフリカのような国。コーヒーが採れる西部は、火山灰土壌と豊富な水があり、良質なコーヒーの栽培に適した環境です。いいコーヒーは共通して「火山灰土壌」って言葉がよく出てきますよね。
カメルーンのコーヒーの歴史
カメルーンにコーヒーが伝わったのは、1905年ドイツの植民地時代。このとき持ち込まれたのが、エチオオピアからインドネシアのジャワ島に渡たり名がついた「ジャバ種」。フランス領になった1928年から本格的なコーヒー栽培が始められ、その後、ピーク時の1985年には約14万tになりましたが、他国の生産量増加に伴うコーヒー価格の世界的下落や、政府、そして世界銀行からの支援の途絶により廃業する農園が続出し、生産量も1万t以下にまで激減。2008年に政府が出したコーヒー産業の再生計画によって、徐々に力を取り戻しつつあります。コーヒー生産の80%をロブスタ種が占め、20%のアラビカ種は主にドイツ、ヨーロッパ諸国に輸出されます。日本への輸出はほとんどなかったそうです。確かにカメルーンのコーヒーってあまり見かけませんよね。アフリカの豆といったら、エチオピア「イルガチェフ」か、タンザニアの「キリマンジャロ」ぐらいじゃないでしょうか。生産量の激減と回復しつつあるわずかなアラビカ種のほとんどがヨーロッパに輸出ということで、日本ではレアだったんですね。
カメルーン産コーヒー豆の特徴
「ジャバロングベリー」とは、ジャバ種の細長いカタチのコーヒー豆になります。
ちょっと欠点豆が多いのが残念だなあ。いつも山下達郎のラジオ「サンデーソングブック」を聴きながらハンドピックをしますが、まる1時間かかったぞ。
焼きが進むにつれ、ジャムのような甘い香りが強くなっていったので、中深煎りにしました。深煎りのギリ手前ぐらいですかね。
生産地域:カメルーン西部高地
生産者(農園):カプラミ生産者協同組合
品種:ジャバ
精製方法:フルウォッシュド
乾燥方法:天日乾燥
標高:1200m-1800m
香りとコクが好き
香りがよく、まろやかでコクがあり、自然な甘味が残る。後味がいい。
イエメン産のモカに近い。深く焼いて、果実の甘い香りと後味がよくなるタイプの豆かな。
一つ気をつけるなら「苦味が出過ぎないように」だね。85度以下にしてお湯の温度を下げるか、中粗挽きぐらいにして、微粉削除して、少しコントロールすれば、かなりいい。日常コーヒーとしては、かなりいい線いってますね。
欠点豆が多かったので、今回は外したかなと思ったんですが、意外とうまい。しかも結構好きなタイプ。自分用の試し焼きに、いつも以上にハンドピックして多く焼いたので、おすそ分けはもっといい状態です。しまった。自分用にもっと仕入れればよかった。しかし、これはレアでなかなかいい豆を発見しました。
今日も寄っていただきありがとうございます。DIGGIN’ COFFEE