コーヒー豆には種類があり、ロブスタ種というものをご存知でしょうか。コーヒー店で売っているのは、ほとんどがアラビカ種という品種になります。なので、あまり聞いたことがないかもしれませんが、実は口にしていて、缶コーヒーや安価なブレンドコーヒーには使用されているんですよ。
このロブスタ種を一度どんな味か飲んでみたかったので、コーヒーを飲み始めた頃、いろんなコーヒー屋さんを探したことがあります。

おいしかったら市場に出回ってるって、、、自分で体験しないと気がすまないのね
数年前のロブスタ種だけをガチで飲んだ体験をご紹介します。
ロブスタ種とは

コーヒーの生産国といえば、ブラジルですが、その次に多いのがベトナムです。ちょっと意外かもしれませんが、ベトナムはコーヒーの生産国でそのほとんどがロブスタ種になります。
病気に強く生産性が高い
アフリカのコンゴが原産の品種で病気や害虫に強いため、強靭の意味「robust」からその名前がつけられました。高温多湿の気候にも適応し、低地でも栽培可能。成長が速く収量が高いので、安価。しかも焙煎したコーヒーからは可溶性固形分が多いので、少量で多くのコーヒー液が抽出できる。
いいところしかないじゃないかと、見せかけて実は、、、
クセがあって味は落ちる
味の方が残念な結果で、焦げた麦のような香味で苦みと渋みが強く、酸味がないそうです。致命的ですね。生産者的にはおいしくても、消費者的にはおいしくないわけです。しかしビジネスシーンでは、利益優先ですから、バレない程度に混ぜて使おうぜ、というわけです。
ブレンドに入れると、、、
数年前、別の自家焙煎のコーヒー店で尋ねると、「ちょうど今それにハマってて、ロブスタを少しだけ混ぜると、おもしろい味になってね〜」と言われる店主さんと出会いました。
そのブレンドを買って帰りましたが、当時はコーヒーブログもしてなかったし、今ほどコーヒーの味覚もなかったから、正直よく分かりませんでした。
そもそもブレンドする前の味を知らないと、何がどう違うのかも分からないし、、、これがずっと気になっていたんですよ。
「コーヒーあじわいのコツ」にも「ブレンドは触媒的な豆を1,2割加えると味が飛躍的に上がる」と書いてあり、ブレンドの隠し味としての可能性はあると思うのです。
ということで、ロブスタ単品の味を味わってみたいと思いながら、ずるずると数年経ち「どげんかせんといかん」と奮起し、ついに生豆を注文しました。
ロブスタ種の生豆

やはり安価なせいか、品質管理が良くないようです。状態が悪い豆は選別して捨てます。かなりハンドピックしました。

生豆の一粒は大きいというより太い。厚みがありますね。
ロブスタは基本シングルオリジンの単体で飲むものではないので、豆の品質的な個性を味わうというより、焙煎の「焼き」の加工の方がメインでしょうから深煎りにしました。

普段のコーヒーより味が劣るとはいえ、どんな味か楽しみです。
ロブスタはB級品、まずい、苦い、渋い、飲めたもんじゃない。「ロブスタ」で検索すると、これらが出てきますが、本当なのでしょうか?ブレンドしないストレートで飲んでみました。
ロブスタ種飲んでみよう

香りはそんなにないかな。ただ深く焼いているので、焼いた香りはあるよ。では飲んでみましょう一口目、

えっ。飲めるじゃん。何これ?は?意味わからん。そんな飲めないような代物じゃないよ。すこし冷ましましょう。コーヒーも頭も。落ち着けオレ。もう一口、うん、イヤな味の成分はない
ネットでは麦茶みたいな香りが強くて、苦味だの渋味だの散々目にしてきたけど、ぜんぜん飲めるレベル。何も言わずに出されたら、「すっきりしておいしいですね」って言っちゃうかも。
お腹痛くなったら、どうしようって、決死の覚悟でしたが、全然大丈夫。先日飲んだ某有名店のコーヒーよりうまいけどな。焙煎3日目なので焙煎が新しいと、飲めるのかもね。
ほら、やってみないとわからないよ。これだから、コーヒーはおもしろいんだよなー。
妙なにおいが出てきた

まずくないじゃんって言っていたロブスタが本気を出し始めたようです。きなこのような妙なにおいを放ってきました。とりあえずジップロックで確保。味はどんな具合か。
もう一度ホットで飲んでみた

淹れてしまえば、においは気にならないけど、苦味が出てきたねえ。本領発揮か。焙煎から日が経って、味が落ち着いてきた分、はっきり感じるようになってきたか。
さらにアイスで飲んでみた

こちらもイヤなにおいは出てないし、まずくて飲めないではない。ホットに比べたら、まあアイスの方が飲みやすいかな。シロップを入れたら普通に飲めるだろうけどね。
ロブスタ種は本当にまずいのか

結論「飲めないほどまずいではないが、焼いた豆がにおうから、もういいや(笑)」
ブレンドに混ぜて隠し味的に味が飛躍するかどうかはわからないですね。可能性はゼロではないと思いますが、保管が大変なので、ブレンドにもロブスタという選択肢はないかな。

焙煎して豆で保管すると、においがつらいな〜。やっぱりロブスタ種は加工向きってことね

最初からそう言ってるじゃん。においを消して、うまく加工すれば十分おいしいよ
たしかに味自体は飲めましたから、うまく使ってやれば十分商品として成立するし、自分で飲んでみたから、ネガティブ要素を限定的にとらえられた。豆の管理さえなければアリとも言えます。
今日も寄っていただきありがとうございます。やった上で言うブログです。
あるコーヒー焙煎店で「ロブスタってありますか?」と聞いたら、鼻で笑われました。B級品扱いなのは知ってましたが、一度飲んでみたいじゃん