今月の自家焙煎コーヒーは「コロンビア サントゥアリオ農園 レッド ティピカ グアヤボス」をご紹介します。 コロンビアはコーヒーの生産量の多い国ですが、同時に非常に質の高いコーヒーにも取り組んでいる農家も多く、一概にコロンビアのコーヒーはこんな味と言えない個性豊かですね。
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コーヒーの品種でティピカ種というのは実はレアなんだって
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生産の難しさから品種改良が進んだからね。今回紹介するのはティピカ100%古き良きマイルドコーヒーだよ
それでは世界40カ国以上・3000杯以上のコーヒーを飲み、自家焙煎するコーヒーマニアのコーヒーブロガーひろが自家焙煎でコロンビアのティピカ種を紹介します。
ティピカ種とは
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アラビカ種のなかでも、ティピカは最も古い歴史ある品種。「ティピカ」という名前はスペイン語で「典型的な」「標準的な」という意味。
15〜16世紀エチオピアからイエメンに伝わり、1658年オランダからスリランカに持ち込まれ、やがてジャワ島に伝わりました。1706年ジャワ島からアムステルダムにコーヒーの苗木が贈られて、それがカリブ海や中南米へと広がっていきました。
1967年まではコロンビアでティピカが栽培されていましたが、生産性の低さから品種改良が進み、ティピカ100%のコーヒーは今では希少になっています。
ティピカの味わいの特徴は、際立った風味に甘味ときれいな酸味にあります。
サントゥアリオ農園
農園主カミーロ・メリサルデさんは、古き良き時代のコロンビアマイルドコーヒーの復活を目指し、一から農園を設計し1999年に農園作りをスタートさせました。
農園のあるコロンビア・ポパヤンは山岳地帯が多く、日照・降水量・標高・土壌といったコーヒー栽培の好条件のそろった地域。南東にはプラケ火山(標高4,646m)があり、サントゥアリオ農園はポパヤン高原に位置します。
なおかつ土壌や多様な生物を守り、地域社会に貢献することを大切にしたコーヒー栽培をサスティナブルに行っています。
農園名:サントゥアリオ農園
農園主:カミーロ・メリサルデ
地域:ポパヤン グアヤボス
品種:レッドティピカ100%
精製方法:Fully Washed (水洗式)
味覚特徴:高地産ティピカコーヒーが持つ「ドライでかつスウィート」、ワインにも似たフルーティさが特徴的で香りとマイルドな酸味が、しっかりとした深いコクをより一層引きたて、豊かな味わいが後口に広がる
ティピカ種の生豆は
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生豆の形状・大きさとしては、普通かやや小ぶりかな。生豆の時点でフルーティーな香りがいいですね。まちがいなくいい品質のコーヒーです。
虫食いや欠けている欠点豆を取り除きます。焙煎後にあらわれる貝殻豆もハンドピックします。欠点豆じゃないけど、大きい、小さいの形が揃わないものをハンドピックし、自分で飲む試し焼きにします。
焙煎度は中深煎りで
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中深煎りにしました。焼き菓子のような甘い香りがメインで、軽くスパイシーな香りもあります。
ティピカをドリップ
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蒸らしは、はちみつのようなフレーバー。
中挽き10gでハリオV60で、85℃のお湯で5投しました。では、飲んでみましょう。
ティピカの味は?
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フルーティな酸味、甘酸っぱい甘み、雑味なくクリアな水質なのに味わい深いコクがある
酸味:★★★★☆
苦味:★☆☆☆☆
甘み:★★★☆☆
コク:★★★★☆
香り:★★★★☆
なるほど!これが古き良き時代のコロンビアコーヒーの味かあ。味はいいのに生産が難しいから、姿を消しつつあった品種がサントゥアリオ農園のおかげで味わえるんだね。感動です。
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「生産性が悪くてもオレ達はおいしいコーヒーを作る」という誇りを感じざるを得ません
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ということで、世界のコーヒーに出合う旅「ワールドコーヒーツアー」今月の焙煎コーヒーは「 コロンビア サントゥアリオ農園 レッド ティピカ グアヤボス」です。
今日も寄っていただきありがとうございます。昔のコーヒーはうまかったって聞くよね。
コメント
コメント一覧 (2件)
毎月楽しみにしています。
コロンビアの豆は大きいのが特徴だと思っていたので今まで飲んだ事があるのはきっとティピカ種では無かったんですね。勉強になりました。
フラワードリッパーで淹れたのですがスッキリしててかつ濃厚な甘味が感じられて美味しかったです。生産の背景が分かると更に美味しく感じられますね。
いつもありがとうございます。コロンビアのコーヒーといえば「スプレモ」大粒で苦味とボディの大味で、大規模農園みたいなイメージありますけど、環境と品質を上げていこうという小規模農家も多いみたいですね。改めて「ティピカ種ってこんな味なんだ!」って、発見でした。酸味のバランスが抽出で変わりやすいのが、ちょっと難ですが…。格闘しながらお楽しみください。