今月の自家焙煎コーヒーは「ベトナム バレルエイジド アラビカ」です!
これがもうビックリなんですよ。ウイスキーバレルでエイジングしてるっていうから、そんなのアリかよって感じで、初のエイジングコーヒーなので楽しみでしたが、大当たりでした。
バレルエイジングのウイスキーフレーバーのコーヒーを飲んだよー!
ちょっと何言ってるかわからない…
ですよね。分解して説明していきましょう。
ベトナム バレルエイジド アラビカとは
「ベトナム バレルエイジド アラビカ」を分解していきます。
ベトナムは、原産国ですね。ベトナムのコーヒー。これはわかりやすい。
バレルは、樽(たる)です。
エイジドは、「時間(日数)をおいて熟成させてエイジングした」ってこと。
アラビカは、「アラビカ種」というコーヒーの品種ですね。
なんとウイスキー樽でエイジングしたベトナムのコーヒー豆なんです!
原産国:ベトナム
生産地域:ラムドン省 カウダット村
スクリーン:S15UP
品種:カチモール
精製方法:スマトラ式後、オーク樽にてエイジング
標高:1400~1600m
「パッションフルーツやパイナップルなどの南国の果物のような印象と、ウイスキーのような独特の強いフレーバーと甘酸っぱさを感じる非常に特徴のあるコーヒーです。」
品種がカチモールとなっています。カチモールはロブスタとのハイブリット種なのですが、アラビカ扱いなのかな。
カウダット村は、ベトナムのラム・ドン省の中央高地に位置するダラット近郊の村です。ダラットは夏の軽井沢のような地域で、乾季と雨季があり、年間降雨量も豊富で、昼夜の寒暖差もあり、コーヒー栽培にはとても適した地域なんだそうです。
ベトナムのコーヒーといえば、ロブスタ種がほとんどですが、この地域は標高が高く、気温も安定し、土壌にも恵まれていることから、アラビカ豆の生産に最適な地域となっています。
19世紀後半のフランス領時代からコーヒーが栽培され、ベトナム国内でも有数のコーヒーの生産地です。
で、「ベトナム バレルエイジド アラビカ」は、60年以上コーヒーの輸出取引を行うMercon Coffee Groupのベトナム支社である「MERCAFE VIETNAM」社の商品「MERCAFE DALAT BARREL AGED ARABICA」です。
小農家から集められたコーヒーをスマトラ式で精製し、シングルモルトのウイスキーを作っていた樽(中身は空の状態)にコーヒーの生豆を入れて、
樽を定期的に回転させ、理想的な熟成のために豆を注意深く監視しながら、オーク樽で一定期間にわたって熟成されます。
日本の自家焙煎店「カフェ・ド・ランブル」さんは、コーヒー生豆を何年も保管してエイジングするっていうのは聞いたことあるけど、ウイスキー樽は初耳です
ベトナム バレルエイジド アラビカ生豆は
まず、ウイスキー樽に入れてただけでこんなに匂いがつくものかっていうぐらい独特の匂いがあります。
あと、エイジングしたコーヒー豆なので、質感が違う。
水分がヌケきってはないけど、変色、変形が見られて、独特ですね。
わかりにくいけど、虫食いや欠けている欠点豆を取り除きます。焙煎後にあらわれる貝殻豆もハンドピックします。欠点豆じゃないけど、大きい、小さいの形が揃わないものをハンドピックし、自分で飲む試し焼きにします。
うわ〜これは焙煎が難しそう〜
焙煎度は中煎りで
中煎りにしました。
焙煎自体はハゼる音もあったので、それほど苦労はなかったです。よかった。
焙煎中もウイスキーのような独特の匂いがあったんですが、焼き上がりは無臭になりました。焼いてすぐはウイスキーっぽい香りがなくなったね。
2・3日すると、少しウイスキーっぽい香りが戻ったかな。
バレルエイジングをドリップ
2杯分淹れるので20gを使います。
粉はうっすら、ウイスキーっぽい香り。やや細挽きにします。
クラストで ウイスキーっぽい香りが強くなった!
3投ドリップでドームを崩さないオーソドックスなスタイルで淹れます。
全部で300gお湯を注ぎます。
出来上がりは270ml、280mlぐらいになります。
できました。ウイスキーっぽい香りがしますね。
では、飲んでみましょう。
バレルエイジングの味は?
おおおおおおおお、これはコーヒーではありえないフレーバー独特!
ウイスキーっぽい!
味と香りを分解してみましょう。
ウイスキーっぽさが、ふわっと現れては、追いかけようとすると、よくわからなくなる。正体がつかめない。
木の要素はある。これが樽の味か⁉
酸味は、たしかにパッションフルーツみたいな南国系。
細く挽いて苦味も出しました。カカオっぽさもあるね。
チョコの中にウイスキーが入った「ウイスキーボンボン」みたいな錯覚というか感覚の懐かしさもある。
フレーバー要素が多く複雑という意味でのコク。余韻はそんなに長くない。
ムズ! なんて言っていいのか。
酸味:★★★☆☆
苦味:★★★☆☆
甘み:★★★☆☆
コク:★★★★☆
香り:★★★★★
細く挽いて濃いめに抽出したので、濃度1.5%
冷めると、酸味とウイスキーぽさが、わかりやすくなる。
ということで、クールコーヒーにします。ホットで淹れたのをそのまま冷蔵庫で冷やすだけのアイスコーヒーです。
急冷式のアイスコーヒーと違って、薄くならないし、コーヒー豆の個性が味わえるし、再現性が高いので、私のアイスコーヒーはこのスタイル。
ウイスキーっぽい!
これは合う!実は、このためにちょっと苦味を出して濃い目に淹れたんですよね〜
ベトナム バレルエイジド アラビカ
ウイスキーテイストのアダルトなコーヒー
まず普通のコーヒーでは絶対にありえないフレーバーを味わえます。
ウイスキーの香りを生豆の状態から強烈につけたってことで、フレーバーコーヒーのたぐいかなと思いますが、人工香料じゃないので、そこは評価しつつ、
ただ、独特のフレーバーとエイジングのせいで「コーヒーっぽさ」がわかりにくいかも。
最初、やや粗挽きにしたら、苦味が出なくて、すっきりしすぎて、コーヒー感がなかったんですよね。
「毎日何ヶ月も飲みたい」ではないし、「おいしい」のど真ん中には置けないけど、「おもしろい」には入ります。たまに飲む分にはおもしろいアリだね。というカンジでしょう。
コーヒー旅人としては抑えておいてほしい味だね〜
ということで、世界のコーヒーに出合う旅「ワールドコーヒーツアー」今月の焙煎コーヒーは「ベトナム バレルエイジド アラビカ 」でした。
今日も寄っていただきありがとうございます。
コメント
コメント一覧 (2件)
いつも楽しみにしています。
これは想像以上に特徴的なフレーバーで今まで飲んだコーヒーの中で1番の変わり種でした。
粗挽きだと確かにスッキリしすぎていたのでフラワードリッパーを使って中挽きで淹れたらいい感じにウイスキーを感じられました。今度暑い日には細挽きでアイスコーヒーにしてみようと思います。
会社の同僚に振る舞ったら面白い面白いと喜んでもらえました(笑)。話のタネにも丁度良かったです。ありがとうございました。
喜んでいただけたようでよかったです。邪道なのかもしれないけど、でもナシじゃないところが、おもしろいですよね。これはこれでアリだなみたいな。細かめに挽いて、しっかり味を出していくと、よりウイスキーフレーバーですね。水出しもおすすめです。