本物のブルーマウンテン100パーセントのストレートを飲んだことがありますか。価格もそれなりにしますが、ブレンドでは味わえない。ブルーマウンテンの特徴とおすすめ商品を紹介します。
私はコーヒーバカなので1杯1000円以上する値段のブルーマウンテンを飲んだことがあります。
そして「なぜこんなに高いんだ?」と思いつつ、ブルーマウンテンの生豆を取り寄せて、自分で焼いて飲んでみました。
さらに最高級のグレードのブルーマウンテンを飲んでみました。
日本でコーヒーと言えば、必ずブルーマウンテンの名が出てきますよね?名前を知ってる人は多いのに、実際ブルーマウンテン100%のコーヒーを飲んだことがある人は少ないのではないでしょうか
ブレンドはよくありますが、やっぱり100%ブルーマウンテンじゃないと意味がない。これが本当のブルーマウンテンという味にせまります
こだわりの喫茶店で高い値段のブルーマウンテンを注文するには、なかなか勇気がいります。そもそもブルーマウンテンとは何なのでしょう。
ブルーマウンテンとは
ブルーマウンテンはジャマイカの山の名前でして、この山で採れたコーヒーの商標ブランドになります。
ジャマイカのコーヒーの歴史
ジャマイカにコーヒーが伝えられたのは1728年。当時のジャマイカ総督ニコラス卿がマルティニーク島から持ち込んだコーヒーノキをキングストンの丘に植えたのがはじまり。
その後、統治していたイギリス政府による大規模農業が行われ、気候や土壌がコーヒー栽培に適していたため、コーヒー産業が急速に広がっていきました。
ブルーマウンテンはもちろん、今でもジャマイカで生産されるコーヒーの大半はこのティピカ種です。
国に定められている商標
ジャマイカにあるブルーマウンテン山脈の標高800~1200mの限られたエリアで栽培されたコーヒー豆の商標ブランドです。
しかも国の法律で決まっています。1953年ジャマイカ政府がエリアに境界線を引き、ここで生産されたコーヒーだけがブルーマウンテンの名称を使用してよいと法律で定めました。
農務省及びコーヒー産業局がコーヒー産業の一切を管轄していて、コーヒー産業規制法で、ブルーマウンテンの商標を使用を細かく規定し、コーヒー産業局がブルーマウンテンの商標を許可するんだそうです。
コーヒーに最高の環境
ブルーマウンテン山脈のこのエリアは険しい斜面の山岳地帯。1日の寒暖差が平均8℃以上になり、豆が膨らんだり縮んだりを繰り返すので、引き締まり、味にコクが生まれます。
また、ブルーマウンテン特有の霧がコーヒーの木に適度な水分を与え、弱酸性の土壌、豊富な雨量など、コーヒーの栽培には最高の環境がブルーマウンテン山脈の標高800~1200mの限られたエリアなんだそうです。
これ以上高いと寒すぎてコーヒーが育たないそうです。ホントに一部のエリアなので生産量も限られるわけです。
No.1は等級
国が定めているだけあって、ジャマイカのコーヒーの格付け基準はとても厳しいものなんだそうです。一番品質の良い等級のものを「ブルーマウンテンNo.1」として、No.2、No.3、ピーベリー、の豆が木製の樽に詰められて輸出されます。
ブルーマウンテンの8割が日本に
ジャマイカのコーヒー生産量は約7000トン、世界の生産量の0.1%程です。そしてブルーマウンテンの80パーセント以上は日本に輸出されます。日本で知名度の高いブルーマウンテンは、世界では知られていないコーヒーです。逆に言うと、日本でしか飲めないことになります。
実は日本のuccがブルーマウンテンに農園を持っているのをご存知でしょうか。「ジャマイカに農園を持ちたい」という長年の夢だったucc創業者・上島忠雄さんが、コーヒーハンター川島義彰さんをスカウトし、現地に派遣して作られた「UCCブルーマウンテンコーヒー・クレイトンエステート」という農園です。
まさに日本のコーヒーバカ2人による農園ですね。なんとロマンのある話でしょうか。川島さんの著書「私はコーヒーで世界を変えることにした。」 に詳しく書かれています。
ブルーマウンテンは樽で輸送
ブルーマウンテンの生豆は水分量を維持させるため木樽に入れて輸出されます。私のようなコーヒーバカはインテリア兼ゴミ箱兼サイドテーブルとして部屋に置いちゃったりします。
ブルーマウンテンはなぜ高い?
前述のようにひとつは国が厳しく管理した狭い区画でしか栽培できず、格付け基準が厳しい高品質なコーヒーだから。
もうひとつはブランディングに成功したから。戦前、ジャマイカのコーヒーが日本に入って来た時「英国王室御用達」という宣伝文句・広告コピーが使われたそうです。全く根拠のないものだったそうですが、当時のコーヒーのなかでは品質も良く、味も日本人好みだったため浸透して高級コーヒーになったということです。マーケティング的にいえば、高くても売れるから高くなるわけです。
やっぱり「ブルーマウンテン」っていうネーミングがいいっすよね。わかりやすくて響きがいい。
生豆取り寄せてみた
ジャマイカの音楽が好きなこともあり、いつか「ブルーマウンテン」を焼いてみたいと思っていたところ、出店する機会があったので、思い切って生豆を取り寄せました。生豆でもやっぱり高価なので、もちろん品質はいいです。
「ジャマイカ ブルーマウンテンNO.1 ブルーバロン」
原産国:ジャマイカ
生産地域:ポートランド教区スプリングヒル
生産者(農園):ブルーバロン農園(ジャマイカ・スタンダード・プロダクツ社)
クロップ:2015-2016
規格:No.1
スクリーン:17/18
品種:ティピカ
精製方法:フルウォッシュド
乾燥方法:天日および機械乾燥併用
標高:850m付近
収穫時期:10月-4
焙煎してみた
クセもなく焼きやすかったです。一般的には浅煎りがおすすめのようですが、焼き比べ、飲み比べてみたら、私は中煎りが好きでした。一度飲んだのも、おそらく中煎りぐらいじゃないかなと思います。そこまで酸味は強くなかったので。
ブルーマウンテンの味は
ブルーマウンテンの特徴としては、香りがよく、ほのかな甘み、
そして、ちょっと淹れ方が難しいかもしれません。どうかすると味を出し切れず、「ん?」っていう物足りない印象になるかも。
何度か試して、中煎り、中細挽き12g、湯温85度で150ml抽出ぐらいに落ち着きました。
飲んでみたい
ブルーマウンテンのほとんどは日本に輸入されるということは、他の国では飲めないコーヒーということでもあります。日本にいるからこそ飲めるコーヒーならば、コーヒー好きとしては一度は飲んでみたいですよね。
コーヒー専門店で飲む
私がコーヒーを飲み始めた頃2014年の話ですが、東京の「カフェバッハ」でブルーマウンテンを注文しました。自家焙煎の老舗でコーヒーの本を何冊も出されているコーヒーの第一人者である店主 田口護さんのお店です。
値段は1500円くらいしたと思う。ポットで出てきて、量は多かった。当時飲んだ時は正直「特別おいしい」とは思わなかった。「へーこういう味なんだ」と受け止めた感じです。
おいしくなかったわけではありません。当時の私の好みは深煎りのコーヒーだったので、タイプが全然違ったというだけ。だけど、味はおぼえています。
通販で買う
近くにブルーマウンテンを扱っているお店がないなら、通販でゲットです。どうせ安い買い物じゃないので、ちゃんとした本物を間違いないお店で買いましょう。
安いニセモノ、本物でも等級の低い品質のおいしくないものを買っても意味がありません。
本物の高品質のブルーマウンテンは別格においしかったです。
今回買い付けたのは、ジャマイカ産の「ブルーマウンテン」の中でも高い品質を誇る「メイビスバンクコーヒーファクトリー社」がセレクトしたものです。昔ながらの伝統的な農法によって作られたコーヒー豆は、ジャマイカ産の「ブルーマウンテン」のなかでも最高級品です。
土居珈琲
ブルーマウンテンまとめ
日本にいるなら一度飲んでほしい
コーヒーが好きなら日本にいるというメッリトを活かして一度は100%ブルーマウンテンを味わってほしい。
ていうか日本にいると、「ブルーマウンテンブレンド」という商品は絶対目にするじゃないですか。その度に気になりません?
「コーヒーが好き」とか言うと、聞かれるじゃないですか。「飲んだことある?」「どんな味?」「本当においしい?」とか。終止符を打つ意味で飲んでおきましょう
ちゃんと本物のいいコーヒーを飲んで「おいしい!」って思うと経験値が上がりますね
今日も寄っていただきありがとうございます。コーヒーはいい体験の積み上げが大事っす。