基礎医学バイオ研究者が趣味のコーヒーについて研究した本をご紹介します。
普段コーヒーを飲んでいて、「コーヒーをおいしく淹れるコツってあるの?」「コーヒーって体にいいの?悪いの?」といった素朴な疑問ってありませんか?
ネットで検索したら、プロから素人まで、いろんな情報がありますが、どれを信じていいのかよくわからないと思います。プロと言っても喫茶店のおじさん、カフェの店員さんだったり、私のような素人が体験してちょこっと調べたレベルで書いてたりしますからね。そもそも根拠になるものがなかったりします。
しかし、この本の著者、旦部先生は医学研究者です。趣味とはいえ、科学論文をもとに書かれているので科学的根拠のレベルが違います。マニアックすぎるトピックもありますが、コーヒーの素朴な疑問に科学的見地から答えを見いだせるでしょう。
本の章立て
- コーヒーってなんだろう?
- コーヒーノキとコーヒー豆
- コーヒーの歴史
- コーヒーの「おいしさ」
- おいしさを生み出すコーヒーの成分
- 焙煎の科学
- コーヒーの抽出
- コーヒーと健康
途中途中にコラムがあります。
おもしろかったところ
一読して特に興味引かれたところを3つ挙げます。
1.コーヒーの起源について
2.透過抽出の理論
3.コーヒーと健康
1と2は別記事にしました。
(コーヒーの原産地はなぜエチオピアだけだったのか?)
(科学的においしいドリップコーヒーの淹れ方のコツがわかった!)
コーヒーと健康
健康について「で、結局コーヒーって体にいいの?悪いの?」って気になりますよね。この本からいくつか挙げると、
- 過度な摂取は体に悪いが、適度な量は体に良い。
- 妊娠中も1日、2・3杯の量なら問題ない。
- 病気に対するコーヒーの効能はリスクが低下するのであって、治るわけではない。
- コーヒーは前腸運動をうながしてお通じにいい
ということです。もちろん他にも内容もりだくさんなので、詳しくはご自分で。
感想
読みごたえがありすぎて、読むのにちょっと時間がかかります。科学物質とか反応の名前とか、普段見ないカタカナの名前がバンバン出てくるので、半分でも理解できれば上等でしょう。
一度さっと目を通して把握して、気になって調べようと思った時に手にとって、理解が深まればいいかな。私のようなコーヒーバカにとっては長く手元に置いておく本であることは間違いないですね。ヒントはかなり得ました。
まとめ
コーヒーを科学的に解明する良書
コーヒーについてここまで科学的根拠のある情報はそうないので、マニアは絶対に買い。そうでない人も一度読んでみることをおすすめします。難解なマニアックなところは飛ばして、わかるところだけ拾い読みしても十分おもしろいです。
で、コーヒーのおいしさはどこで生まれるのか。科学じゃないところで生まれているのかもしれません。
今日も寄っていただきありがとうございます。おいしいかどうかはあなた次第です。