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コーヒーの淹れ方「蒸らし」の時間・量・温度で変わる効果とは!

今日は「コーヒーの蒸らし」についてです。みなさんはコーヒー淹れるとき「蒸らし」やってますか。どうでしょうか。

あ、一応最初に片づけておきますが「蒸らし」っていうのは、ドリップコーヒーで最初に少量のお湯を注いで数十秒、時間を置いて、粉を蒸らした状態にすること。

コーヒーの淹れ方のコツとして定番の工程ですね。

一般的なドリップの淹れ方の範囲でざっくり言うと、

結論:蒸らした方が、味が出やすくなり、蒸らしの時間を長くすると、多少濃くなり、蒸らしの湯量を多くすると、多少酸味傾向になり、多すぎるとボヤっとする

コーヒーの焙煎度、焼き具合によっても違うし、どの範囲でやればいいのか

今回はドリップの蒸らしについてリクエストいただいたので、改めて、蒸らしにフォーカスして、味わってみたいと思います。

この動画の音声は一部音読さんを使用しています。

目次

蒸らしの効果

コーヒーをおいしくするための「蒸らし」ですが、そもそも論、なんでいると?ってところでしょう。ミートゥーです。

コーヒーオタクとして今まで情報収集してきたので「蒸らし」についての情報をシェアしましょう。

商業的なプロの方が言われている「蒸らし」の効果について「へー、それはあるかもね」と思った説が2つあります。

繊維をほぐす説

コーヒー豆って超硬い繊維でできてるので、最初にお湯で湿らせて繊維を柔らかくして開かせて味を出しやすくするという説。

これはなんとなくわかりますよね。

例えば、コーヒー豆を口にいれても味がないように、かんで、粉にして、唾液が混じって、粉が濡れていくと、徐々に味が出てくるんですよね。

自家焙煎で一時期、焼いた豆をチェックするために、豆食ってた時期があるので、実感するところがありますね。

ガスをとる説

焙煎されたコーヒー豆は、生豆に含まれている水分が蒸発してコーヒー豆の繊維のなかに細かい空洞がいっぱいでき、その空洞にガスが溜まっている状態です。

お湯を注ぐとそのガスが外に出て、粉とお湯が接触しない部分ができるので、一旦湿らせて粉の周りのガスを取るという説。

例えていうと、1番風呂で湯船にいきなり入ると細かい気泡が体につきますよね。その気泡の部分って体とお湯が接触してないじゃないですか。

自分がコーヒーだとしたら、そこから味が出ないわけです。でも、しっかり「かけ湯」して入ると気泡がつかないですよね。ソレです。

「蒸らし」はコーヒー粉に「かけ湯」するというイメージ。

これらの説は誰が言ってたかは忘れましたが、商業プロの方のブログとか、SNSだったと思います。

例えは私が勝手に創作してるので違ってたらすいません。

あ、ガス取り説はuccの公式にありました。

ま、アカデミックな情報じゃないっていうのだけ断っておきます。ソースなし。ファクトチェックなしです。

蒸らしいらない説

また、プロの方のなかには「蒸らし」はいらないと主張される方もいます。

注ぎ方によってなんとでもなるよ、ということでしょう。

意味も考えず、検証もせず、儀式のようになって、「蒸らし」イコール「おいしいコーヒーの淹れ方」と盲目的に絶対視している事へのアンチテーゼもあるかもしれませんね。

私も「蒸らし」なくても、注ぎ方によって同様の効果があると思います。

それに極細挽きとか挽き目が細かいと、すぐに味が出やすいので、蒸らさなくても違いが少ないでしょうね。

蒸らしアリかナシかの部分的な話でなく、トータルにどういう注ぎ方をするのかが、最終的な味を決定するよね。

例えば、粕谷哲さんの「46メソッド」という、コーヒー抽出世界大会で優勝した淹れ方があります。ざっくり言うと、コーヒー粉20g粗挽きで、お湯60mL注いで30秒間隔で5投するっていう淹れ方。

ご自身の解説では、最初の1投目で蒸らしを兼ねる。そうなんですが、

コレ、蒸らしナシって見方もできるんですよね。

邪推ですけど、「蒸らしナシ」って言っちゃうと、いろいろうるさいから、兼ねるって言っとこう、ぐらいのスタンスじゃないかな。

実際検証して最終的に変わらないか、それ以上に優先するトータルバランスの結果でしょう。

蒸らし方法

蒸らし方法についておさえておくポイントが3つありますね。時間とお湯の量と温度です。

蒸らしの時間

だいたい30秒前後、長くて1分という感じじゃないでしょうか。

数年前の話ですけど「ミ・カフェート」というコーヒーハンター川島義彰さんのお店で飲んだ時、店員さんに聞いた話では「蒸らし4分」と言ってました。

よよよよ4分聞き返しちゃいましたが、出るの遅いなあって思ってたら、蒸らしとったんかい。

ま、これは極端な例ですが、

今回は3パターンでやってみるのはでやってみましょう。

蒸らし時間
0秒、30秒、90秒

今回はスペシャルティコーヒーの中煎り「ケニア」を使います。

酸味もアリ、あまみもあり、苦味もありで、すごいバランスのとれた豆だったので、ちょうどいいかなと。SOT COFFEE ROASTERさんにご提供いただきました。ありがとうございます。今日は妻と息子も飲む言うてたのでたくさん作って大丈夫なのでスペ使っちゃいます。

あと、なるべく他の要素で差がでないように1投ドリップにします。150mLを注ぎ続ける。注ぎの湯量や流速も同じになるように。

沸騰したお湯をミニドリップカップに移し変えるっていうので、事前にきっちり150mlにします。あと水でリセットしながら温度差もないようにしました。

昔ブログでやった時は3投ドリップでやったので、ちょっとバラツキがあったかもしれないので、そういう要素を排除したやり方です

なので出来上がりに時間差が出ちゃうからで温度差があるけど、そこは味見のとき、温度帯を考慮しながら、差し引きながら、いきます。

できました。

消去法で言うと、蒸らしナシはないね。ややこしいわ。

蒸らしナシは味を出せてない。サラーって表面なぞってる感じ。

そして30秒はややライトだけど、ちゃんと味が出てる。コーヒーの味がする。

で、90秒は、30秒と微差、味の構成としては、ほぼ同じ要素。

でも90秒は、ちょっとだけしっかりボディ感かな。

2巡3巡して、各温度帯で飲み比べて

0秒は味ナシ、全然ダメ
30秒は甘み、やや軽い
90秒はコク、ややしっかり

蒸らしナシの0秒は、味もナシ、で全然ダメ

30秒は甘みを感じやすく、やや軽いかな

90秒は30秒よりコク、味わい深いって感じで、ややしっかり

90秒がいいっすね。ちょうどいい。

濃度
0秒は0.85%
30秒1.11%
90秒1.22%

なるほど、時間と比例してるし、体感とも合ってる。ということで、注ぎ続ける1投ドリップなら蒸らしやった方がいいよね。ってわかったのと、スぺにおいては蒸らし時間を長くとってもアリだな。

ちょっとだけ濃くしたい。

ボディほしいみたいなときは蒸らしを長くして調整は全然アリだな。

特に1杯取りだとね。抽出効率悪いからね。挽き目とか、量は変えたくない時もあるもんね。

これは採用。いい発見だ。ゲットだぜ。やってよかった。

蒸らしのお湯の量

次は蒸らしのお湯の量によって違いはあるのか。見ていきましょう。

よく言われるのは、コーヒー粉の重さと同じ湯量を蒸らしに使う。

1:1ですね。コーヒー粉10gなら、蒸らしのお湯10g注ぐ。

でもこれね、コーヒー1杯10gだと、相当細いケトルでやらないと全体にお湯がいかないんすよね。ていうのもあって、ちょっと刻みますが、

(コーヒー量:蒸らし湯量)
1:1.5
1:3
1:5

でやってみましょう。差が出やすいように、これぐらい幅を広くしました。

全体の湯量150mLからすると、10分の1、5分の1、3分の1になるので、そこそこ変化も感じられるんじゃないかな。

蒸らし時間は30秒。

さっきと同じで蒸らし後は1投ドリップ、最終で150mL注湯になるようにします。

2巡3巡、温度が下がりながら、各温度帯で飲み比べていって、総じて言うと、

蒸らし湯量15mLは甘み
蒸らし湯量30mLは酸味
蒸らし湯量50mLは特徴なし

蒸らし湯量15mLは甘みを感じやすく、蒸らし湯量30mLは酸味がいい感じに出て、蒸らし湯量50mLは特徴なし。

バランスがいいっていうポジじゃなくて、どちらかというと、ネガティブな意味での没個性ですね。味がないとも違う。ボヤっと解像度低い感じですね。

濃度を測ってみましょう。

蒸らし湯量15mLは0.93%
蒸らし湯量30mLは0.92%
蒸らし湯量50mLは1.16%

蒸らし湯量50mLはなんでしょうね。注ぐ量が多いから時間がかかって、さらに30秒とるから、注ぎ初めから、2投目までの時間が長いからってことですかね。

蒸らしの湯温

最後、蒸らしの湯温です。蒸らしの湯温が高い方が抽出効率がいいそうです。そして、蒸らしの湯温を高くキープする方法があるそうです。

コーヒー粉を入れて、コーヒー粉をピンでらせん状にかき回して、フラットに整える。

ダマを解消して、コーヒー粉の大小が上の層と下の層に分けます。

これによって蒸らしの湯温がキープされる。

コーヒー抽出日本チャンピオン小野光さんが世界大会で披露した淹れ方です。

ご本人と粕谷哲さんの対談動画もあります。

実際にアリナシで飲み比べてみましょう。

まじか。まじか。結構違う。比べると普通のやつはぼやっとしてる。

で、混ぜたやつははっきりしてる。

解像度が違うなんか奥行きがあるっすね。

比べるとはっきりフレーバー香りも立ってる。すげー

ただ、これが、蒸らしの湯温をキープできたからなのか?

普通のおうちカフェでは計れないので、確認できないんですが、日本一のプロが言うてはるので、蒸らしの湯温なんでしょう。

あ、濃度もこんなに違うんだ。

0.83%と1.01%、爪楊枝で混ぜるだけです。はいこれ採用。

豆による

スペシャルティコーヒーだと、結構、変わりましたが、リーズナブルな深煎りブレンドだと、蒸らしでの変化は乏しいんじゃないかなっていうのが、経験則から来る認識なんですが、というのも、

豆の焙煎の時点で、酸味成分が少ない苦味中心の味になってるので、蒸らしによる酸味の影響は少ないだろうし、

さらに市販の粉の状態だと、中細挽きぐらいの、細めに挽いているので、蒸らしが無くても味が出やすい状態なので、蒸らしの微妙な設定の違いが反映されにくいんじゃね。

どうなんでしょうか。「コーヒーはやってみないとわからない。論じるな」というたがために、自分の首をしめることになってしまった。日をまたぎました。

スペシャルティと同様の条件で豆だけ、リーズナブルな深煎りブレンドにしました。

やった結果がこちら。

蒸らし時間
0秒 うすい   1.30%
30秒 バランス  1.35%
90秒 苦味・渋み 1.39%

スぺと同じで時間に比例して濃度が上がる

蒸らし湯量
15mL やや甘み  1.41%
30mL バランス  1.42%
50mL 解像度低い 1.54%

スぺと同じような感じで50mlがちょっと濃度高い

でも、スーパーに売っている深煎りブレンドはどれも微差。

コーヒーバカが動画の企画のために無理くり差分を言うてるだけで、

普段の生活のなかで飲んでたら、どれも同じっていう印象でしょう。

昨日、今日、明日で蒸らし時間とか量を変えてもわからんす。

同時に飲み比べして、やっとあるかないか、ぐらいの微差ですよ。

リーズナブルな深煎りブレンドだと、レンジがせまく、この味っていうのがあるんで

蒸らしぐらいじゃ、びくともしねえぜ。

極力ネガティブな味を出さないって淹れ方になるので、ま、しいて言うなら、蒸らしの時間は短く、蒸らしのお湯の量も少なく、サッと落としちゃったほうが、はっきりスッキリ飲みやすいでしょう。

最初においしい味は出ちゃってるので、なるべく後半まで引っ張らない。

今回のコーヒー10g中細挽きなら、蒸らし湯量15mLで30秒が、ネガティブな要素が少ないところかな。

であれば、いつもと変わらんやん。そっか、まあ、慣れてる味っていうのもあるかもね。結局いつもの飲み慣れた味を求めるのかもね。蒸らし方法についておさえておくポイントが3つありますね。時間とお湯の量と温度です。

まとめ感想

結論:トータルの注ぎ方が9割

当たり前だろ!

これはしゃあないやん。蒸らしはやっぱコーヒー抽出の1工程なので、

蒸らしだけ切り取って「何秒の何mLがいい」っていう言い方はできないんですよ。

一応今回の結果をまとめるとこんな感じで

一般的なドリップの淹れ方の範囲でざっくり言うと、

蒸らした方が、味が出やすくなり

蒸らし時間を長くすると、多少濃くなり

蒸らし湯量を多くすると、多少酸味傾向になり、多すぎるとボヤっとする

かな。

みなさんの普段の淹れ方で、いつも飲んでいる豆で、蒸らしの時間を前後したり、

お湯の量を増減してみて、好きなポイントが見つかれば、ラッキー!めっけもん

日をまたいでやると「は?わからん。変わらん」ってなるでしょう。私もそうです。

今回の飲み比べはドリップセット1個あればできるので、気になるならお試しあれ。

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 蒸らしの効果が全く感じられなく、本当に必要なのか疑問を持つようになりココにたどり着きました。
    注ぎ方の違いでの変化は感じるのでこの記事の内容がしっくり来ましたありがとうございました。

  • 粕谷さんが46メソッドの解説で1投目の湯量についてや、60%部分の回数について触れてましたね

  • 前半4割で味のバランスを決めて、後半で濃度の調整と言われていましたね

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