前回「六甲のおいしい水」で淹れたら、味の違いがわかり、調べると、硬水だと酸味を打ち消す作用があるとわかったので、じゃあ硬水でコーヒーを飲んでみます。ついでに超軟水と飲み比べてみましょう。微妙な差だとわかりづらいので、両極端で飲み比べて、コーヒーと水の関係を調べてみました。

超硬水は水道の24倍
硬水といえば、「Contrex (コントレックス) 」でしょ。硬度はなんと1468mg/L。水道水が60mg/Lなので、24倍の超硬水です。硬水は酸味を打ち消す作用があるようです。
超軟水は水道の15分の1
もう一方の軟水は「財宝温泉水」を使います。硬度は 4mg/L。コントレックスの367分の1。鹿児島の地下1000mから汲み上げた水らしいです。軟水はマイルドな味わいになる傾向にあります。
硬水と軟水で同時に淹れる

違う水で同時に2杯分は意外にめんどい…。コーヒーポッドも2ついるし、写真に写らないところで地味にあたふたしつつ、よし、できた。左が超硬水。右が超軟水。飲んでみます。
まず超硬水は意外にも硬くないし、そんなに苦くない。沸騰させたからか、温度がそうさせるのか、コーヒーの成分がそうさせるかわかりませんが、硬水を生で飲んだ時のあの硬いきつさがやわらいでいるから、ありかも。お店で普通に出されたら、おいしいって思うレベルかも。硬水アリじゃん。
じゃあ次、超軟水は甘い。硬水と飲み比べると、甘いし、柔らかい。
また超硬水は液体のブロック感がある。さっきの軟水と比べると、やっぱ硬いね。でも香りは硬水の方がいいなあ。ああコーヒーって香りがする。確かに酸味はないな。
また超軟水、飲みやすいのはこっち。やっぱ比べると、味も口当たりも好み。
といった具合にちびちび飲み比べました。
コーヒーと水の関係

実際飲んでみてわかりましたが、コーヒーは軟水・硬水の違いによって味が変わります。では、なぜ味が変わるのか。軟水と硬水は何がちがうのか。それは水に含まれるミネラルの量の違いです。このミネラルがコーヒーの抽出に影響します。ミネラルとはカルシウムやマグネシウム。マグネシウムは人間の味覚で渋みを感じやすくなるそうです。
料理の世界でも同じことが言われています。お茶やダシをとるには軟水です。硬水はミネラル分が味の抽出を阻害するので使いません。かたや洋風のブイヨンにはアクを出し切る硬水が向いています。
コーヒーの成分の99%は水です。水の質の硬い・柔らかいがコーヒーの飲みやすさになります。国際的なコーヒーの品評会の世界においても「マウスフィール」という口当たりは評価の対象になります。
味の抽出においても、水質の口当たりにおいても、軟水か硬水かでコーヒーは変わります。
まとめ

軟水は甘くて、飲みやすい。コーヒーは軟水の方がおいしい。
硬水は酸味を消す。飲みにくさはあるが、全くナシではない。
海外は硬水なので、コーヒーもそれで淹れるらしくて、聞いた時は「ないなー」って飲んだこともないのに勝手に思ってたんだけど、これはこれでアリかもです。豆によって、ねらいによっては硬水という選択肢はあるんじゃないかと、例えば、香りとボディと苦味を楽しむような深煎りだといいかもね。これは次回に持ち越しましょう。

今日も寄っていただきありがとうございます。軟水で淹れましょう。
コーヒーの水実験でいちばんおいしかったのは「温泉水99」

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