日本から移住してわかったフィンランドは世界一のコーヒー消費国

フィンランド=コーヒー?

フィンランドと聞いてコーヒーを思い浮かべる人は、あまりいないのではないでしょうか。もしくは、え?あんな寒そうな土地でコーヒーが育つの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。私も半年前にフィンランドに移住するまで、フィンランドとコーヒーを結びつけたことはありませんでした(ムーミンがフィンランド出身ということすら知らなかった私…)。そもそも、コーヒーに対する興味すら全くなかったのですから、なおさらです。ですが、フィンランドに移住して半年以上がたつ今、コーヒーに対する私の考えは180度変わってしまいました。もちろん、いい方向に、です。

生活に溶け込むコーヒー文化

フィンランドでは、コーヒーは文化の中にすっかり溶け込んでいます。まず、フィンランド人はコーヒーが大好き。1日に3〜4杯は当たり前。多い人だと7〜8杯飲む人もいるんです。日本でいうお茶の感覚でしょうか。実際、統計によるとフィンランドはコーヒーの1人あたりの消費量が最も多い国となっています。
(情報元:http://www.telegraph.co.uk/travel/maps-and-graphics/countries-that-drink-the-most-coffee/)例えば現在の私の1日はこんな感じ。朝起きて飲む1杯目のコーヒー。2杯目は職場についてから。3杯目は、昼食後、同僚とのコーヒー休憩Kahvi taukoに。(Kahvi taukoは、そのまま翻訳するとコーヒー休憩。フィンランドでは様々な職種の職場でお昼休み以外に15分間の休憩をとることが法律で定められていますが、その休憩時間にだいたいみんなコーヒーを飲むので、Kahvi taukoと呼ばれています。)そして、たまに同僚が親切心で入れてくれるエスプレッソ。3杯も飲むと、私はもうお腹いっぱい、となりますが、7〜8杯もざらにいるので、私はその方たちの足元にも及びません!私の同僚も、こんな感じでコーヒーを毎日楽しんでいます。コーヒーがどうしてこうも文化に溶け込んでいるかというと、その答えはフィンランド人の習慣と、フィンランドの気候にあるのではないかと私は思います。

習慣

フィンランドでは、友達と会うことは、ほとんどの場合、友達の家を訪ねたり友達を家に招いたりすることを意味します。この習慣は、おしゃれなカフェに行っておしゃべりしたりというケースも幾分一般的になってきた今の時代でも、フィンランド人の心に深く深く根付いています。友達を家に招き、コーヒーを飲み、会話を楽しむ。フィンランド人にとってコーヒーは、ただ味を楽しむだけの飲み物ではなく、人とのコミュニケーションを構築するための重要な”ツール”なのです。

天候

寒くて暗くて長い冬で知られるフィンランド。北の方に行けば行くほど、冬は太陽が顔を出さなくなり、サンタクロースが住むラップランドでは極夜となり、太陽が拝めない日が続きます。そんなときにはやっぱりカフェイン!!…果たしてこれが本当の理由かどうかはわかりませんが、少なくとも私は、特に冬の暗くて寒い時期は温かいコーヒーが毎日欠かせません。

コーヒーにかける情熱

ただ大量にコーヒーを飲むだけでなく、その質にも熱いこだわりを見せるのがフィンランド人。フィンランドには、コーヒーが持つ本来の風味を最大限に生かそうと情熱を注ぐ焙煎家がたくさんいます。マイクロロースタリーは、SLURPが提携しているだけでも18もあり、今も増え続けています。

なぜコーヒーにこだわる人が多いのか?

フィンランドに住んでみて私なりに気づいたことがあります。それは、フィンランド人は私が知っている中で誰よりも自然に近い人たちだということ。国土面積は日本とほぼ同じなのに、人口はたったの5.5百万人(兵庫県の人口とほぼおなじ)。北の方に行くと、ほとんど森と湖、その中にぽつぽつと人家が見えます。そんな大自然の中で人々が楽しむことは、夏には森でのベリー&きのこ摘み、冬には分厚い氷のはった湖に穴をあけて裸で中に入る、アバントという極寒アクティビティです。

こんなふうに豊かな自然とともに生き、自然から得る体験から幸せを感じるフィンランド人にとって、コーヒー豆という無限の風味を秘めた果実の種が持つ本来のおいしさを追求し愉しむことは例外ではないということです。フィンランドの家具や雑貨は、シンプルで洗練され、自然からアイデアをとってきたと思われるものが多いですが、フィンランドのコーヒーからも、シンプルさと真正さと自然への敬意がどこか感じられます。

フィンランドのこだわりコーヒーとの劇的な出会い

日本にいたころ、私は、コーヒーを飲む機会があっても、必ずミルクを入れて飲んでいました。ブラックで飲めたらなんだか格好いいけど、でもどうしてもあの苦味に耐えられなかったのです。そんな時に出会ったのが、フィンランドのマイクロロースタリーで焙煎されたスペシャルティコーヒーでした。初めて飲んだときの感想は…「え、これ、本当にコーヒー?」。予想していた苦味はほとんどなく、チョコレートのような、ベリーのような、カラメルのような味がしました。そして何よりも驚いたのは、”そのままでおいしい”、ということです。こうして、私のコーヒーに対する概念は180度変わってしまったのです。それからというもの、コーヒーの味に敏感になるようになりました。今まではコーヒーの品種や産地など全く気にしなかったのが、今では、コーヒーを飲むたびに、これはどこの豆だろう?と気になるようになりました。産地、栽培方法、精製方法、焙煎度合など、風味に影響を与える要素がひときわ多いコーヒーには、その分たくさんの魅力が詰まっていると私は思います。

コーヒー本来の味を届けたい

日本でも、最近ほんとにたくさんのマイクロロースタリーを見かけるようになりました。コーヒーの本来の味を求める動きは、今や世界中で起こっているように感じます。今回の記事は、フィンランドで情熱をかけて焙煎されたコーヒーのおいしさを私以外の日本の方々にも是非味わっていただきたいとの一心で、寄稿させていただきました。今日はどんなコーヒーを飲もうかと、ワクワクしながら毎朝起きることができたら、どんなに楽しいでしょうか。そんな体験を、皆さんにも是非していただきたいのです。


フィンランドのコーヒーサービスSLURPのリンナンコスキ暢子さんに寄稿いただきました。次回も引き続き、SLURPの事業を紹介していただきます。

今日も寄っていただきありがとうございます。フィンランドのコーヒーうまいって知らなかったでしょ?

every coffeeの掘り出し市


オリジナルコースター、自家焙煎豆、1点もの雑貨、レアものデッドストックなど

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